結論（30秒で把握可能！）
泥はねを防ぐ最短ルートは、①排水勾配の確保、②雨水桝の配置と接続、③見切り材で仕上げ材を分離の三本柱です！建物から外へ水を逃がし、溜めずに流し、仕上げの境界を崩さない——この順番を外さなければ、雨の日も外壁・タイルが汚れにくくなります。
泥はねが起きる原因を分解
泥はねは「落ちた雨が跳ねる」「流れた雨が運ぶ」の二経路で起きます。前者は粒の粗い路面・勾配不足・着水点の直撃、後者は排水の滞留・土と砂の混合が主因です。つまり、落下エネルギーを弱める面づくりと流路を明確にする設計が効果的です。
設計の三本柱
1. 排水勾配：水は建物から外へ
建物側から外側へ1/100〜1/50の水勾配をつけます。犬走りやアプローチは「最下点＝排水ポイント」に向けて面で誘導します。凹部は整砂や砕石で不陸調整し、雨後に水が残る箇所を現地で再チェックするのがコツです。
2. 雨水桝：集めて捨てる“受け皿”
低い場所に雨水桝（集水桝）を設け、既存管・透水層へつなぎます。雨樋の吐出口直下は跳ね返りが強いので、砕石ピット＋桝で受けると効果的です。桝は落ち葉対策のストレーナー付きがメンテナンスしやすいです。
3. 見切り材：素材を混ぜない境界
土エリアと舗装・砂利を見切り材（レンガ・インターロッキング）で明確に分けます。流入土砂を止め、仕上げ材の拡散・沈下・段差を抑制します。曲線は見た目が柔らかく、流れの“逃げ”も作りやすいです。
家まわりの“泥はね低減”のコツ！
- 犬走り（外壁際）：6〜12mm砕石を30〜60cm幅で敷き、下に厚手防草シート。落下の衝撃を吸収し、泥水が跳ねにくくなります。
- 雨樋下：洗い出し／化粧砂利／透水平板のいずれかで受け、点でなく面で力を逃がします。
- 外壁と舗装の離隔：5〜10cm空けて砕石帯を設けると、雨滴の反射が壁に触れにくくなります。
素材別のおすすめ
- 透水性インターロッキング：水を下に逃がしやすく、補修が容易です。歩行・駐輪に向きます。
- コンクリート土間＋スリット砂利：大面積は土間、割付スリットに砕石を入れてクラック抑制と排水補助を両立します。
- 砕石＋防草シート：コスパ重視。粒度をそろえ、厚みと転圧を丁寧に。飛散しやすい箇所は見切り材で止めます。
施工と養生の注意
- 転圧は層ごとに行い、雨上がりの柔らかい状態で締め直しを避けます。
- 仕上げ後24〜48時間は強い踏圧・タイヤ荷重を避けます。
- 雨水桝は竣工1か月後に一度点検し、落ち葉と堆積砂を除去すると初期安定が早いです。
よくある質問（FAQ）
Q. 勾配が取りづらい狭小庭はどうしますか？
A. 局所ピット＋溝桝の“点排水”と、透水材の“面排水”を併用します。
Q. 既存のコンクリートに水が溜まります。
A. 低い位置に面の再整形を検討します。目地切り直しで改善する場合もあります。
Q. 砂利はどの粒が跳ねにくいですか？
A. 6〜12mm程度の割れ（砕石）系が跳ね返りを吸収しやすい傾向です。
まとめ
泥はね対策は、勾配で誘導→桝で受ける→境界で混ぜないの順番が基本です。素材選定より面づくりと流れの設計が効きます。既存庭でも、局所改修から段階的に改善できます。
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